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お客様を振り回すお着付けはNG●着付けボディを壊さないために

着付けボディは壊れやすいでしょうか?

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着付けボディって、壊れやすいって耳にしますね。
練習を頑張っているから、使用回数が多ければ・・・などいろいろ壊れる原因はありますね。

お教室の着付けボディの場合には、いろんな方が練習をされるので使用回数も多いですし壊れやすいのは仕方がないですがご自分専用の着付けボディが壊れやすい、または既に壊してしまった為新しい着付けボディちゃんを購入しているという方は、もう着付けボディちゃんを壊すことの無いよう、ちょっとだけ意識される良いのでは?ということをお伝えいたします。

お手元の着付けボディちゃんが、もともと壊れやすい作りの場合は例外ですが、それでも意識されると少しは長く良い状態が保たれると思います。


着付けボディちゃんを振り回していませんか?


実践講座では、常に喪服の着付けの時にも対応できるよう、物音をたてない、お客様のお身体へご負担とならないよう配慮した着付けで行って頂いています。

喪服の着付けでは、体調のよろしくないという方へのお着付けとなることも多く、少し力を加えるだけでもフラフラとされてしまいますので、細心の注意が必要となります。

着付けの練習では着付けボディちゃんは何も言ってくれませんが、ガタガタ、ギシギシと音を立ててくれますね(笑)
この音が何も聞こえなければ静かな着付けが出来ていることなので何も問題はありませんが、着付けボディがあまりにも動いてしまうという場合には、お客様を振り回していることになりますので、ココも注意したいところです。

気を付けていても、こちらのタイミングとお客様の体重移動のタイミングは合わない時にはフラ・・・となってしまう場合もありますが、配慮していることでその時の力は最小限となります。

着付完了までの間に何回着付けボディをもとの位置に戻すでしょうか?
あまりにも動くという場合は動いてしまう方向に無理な力がかかっていることになります。負担が大きくかかっているということですね。

音がしているのであれば、その部分(ネジ付け部分など)に力がかかってしまっていますので、壊れやすくなるのは当然ですね。
その部分はお客様のお身体のどの部分でしょう?膝でしょうか腰でしょうか。右足でしょうか?左足でしょうか?

着付けの時間中ずっと足に力を入れてお立ち頂くことはお身体に相当な負担となりますよね。ここぞ!という時にはお願いすることはあってもそれ以外ではゆったりとお立ち頂いてお着付けが出来るのが理想です。

お客様のお身体へご負担とならない様に考えると、着付けボディの扱いも変わってくると思います。そうなれば着付けボディは壊れにくくなります。だって無駄な力は加えない練習となるわけですから・・・♪


着物や帯が影響することも?


喪服の着付けでは、静かな空間でのお着付けとなります。着付中に物音はたてません。

裾を決める時やおはしょりを下げる時にバサバサと払うような物音は一切立てません。帯を巻く時畳を擦ったり、バサッと置いたりすることをしなければ余計な物音は立てずに済みます。

このようなお時も、意外とボディに力が入ってしまっていたりします。前のおはしょりを下げれば前に加わりますし。裾をバサバサとすれば腰に負担がかかっています。

帯を巻く時もそうですね。
その時手にしているところではなくその先に繋がっているところに力が加わっています。するとその個所に余計な負担がかかりますので、着付けボディへの負担が壊れやすさへも繋がります。


着付けボディちゃんは何歳でしょう?


着付けボディを購入される方は着付師さんがほとんどだと思います。
着付師になりたての方はまずは着付けボディを準備しないことには練習ができませんものね。

しかも振袖着付けの練習用に・・・という方が多いでしょうね。
来年の成人式の練習♪
着付け学院から「来年の成人式にはデビューしましょうね♪」など着付けのお仕事のお約束を頂いてしまうと、必死に練習をしなければ・・・ですものね。

振袖着付メインとなると、その着付けボディちゃんの年齢は20歳。
若々しいお嬢様で、こちらの気持ちも若返りそう(笑)

着付ける時バサバサ、バタバタ、ドタドタ・・・としても仕方がない?
帯結びでは、巻くたびギュギュ~っと締め付けふりまわし・・・、これも仕方がない?

お若い方でしたら、足腰がしっかりしていますからね。
多少の振り回しにも必死で踏ん張ってくださいますでしょうね。
綺麗になるためですから頑張ってくださいます。

でも、もしその着付けボディちゃんの年齢が90代の方でしたら?
同じように賑やかに、振り回すお着付けが出来るでしょうか?

きっと立っていられないですよね。
お着付け中フラフラと、もしかすると倒れてしまうかもしれません。
倒れることになったら間違いなくお怪我されますね。
お着付けどころではなくなります。

もし90代の方にお着付けをされるとしたら、どのようなことに配慮してのお着付けになるでしょう?

着付師の動きも静かに、紐をかける時も帯を回す時も締める時も、お客様を決して揺らさない様に・・・と配慮されますよね。

そうすると不思議なもので、着付けボディちゃんはグラグラ、ガタガタと動いたり音を立てたりしなくなります。
着付けの指先がとても優しい動きに変わります。

着付けは確かに体力を使います。
優雅に見えますがとてもハードなお仕事ですよね。

でも物音を立てたり、ワサワサとした雰囲気の着付けにならない様に気を付けると物静かなお着付けが出来るようになっていきます。

裾線を決める時、裾を何度も動かしそのたびにバサバサ~と音を立てることをせず、静かに裾線を決めることが出来ると見た目にも美しいですね。そのような流れを作ると90代の方でもお身体への負担を最小限にしたお着付けが出来ます。

先程書きましたように、喪服の着付けの時をイメージしますと、場に相応しく物音は一切立てないこと、体調がよろしくない状態での着付けが多い為お客様を振り回さないことがとても大事になってきます。
普段から意識して練習を重ねていきますと、その流れが自然となります。

着付師自身が楽に進められることと、お客様のお身体の負担が少なくなりますのでお着付けでのお疲れが軽減されます。着付けは体力が要りますが、その体力は受ける身のお客様に向くわけですから、お客様もとてもお疲れになるのですね。

ですから少しでも負担を軽くして差し上げられるよう、着付けの練習の時にはボディちゃんを振り回さない、物音をたてない様な着付けの流れを作って行かれるよう意識してみることをお勧めします。着付けの技術の上達も実感されるでしょうし、動作が優雅に変わっていきます。

「着付けは優雅になんてできない」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、無駄な作業を省いた着付けにしていくことで時短は可能です♪

その作業、何回行っていますか?と自分に問いかけてみますと、「あれ?衿が気になって仕方がないので3~4回衿を触っているかも?」という場合、3~4回も触らないですむような着付けに変えていくことで数秒から数分は短縮できますものね。

焦らなければ焦った動きをしなくて済みます。
同じ作業を繰り返さなければ時間を違う作業にあてられます。

90代のお客様のお着付けとイメージした練習を行ってみて感じ取れたこと現場での着付けに活かしてみてくださいませ。

今月、95歳の方をお着付けした際、普段からお客様を振り回さないよう配慮した着付けにしていて良かったとシミジミ感じました。途中一度も椅子に腰かけられることなくお着付け完了しました。


着付けボディについてもまとめページはこちらからどうぞ♪


着付け練習にお勧めの着付けボディ・トルソー・マネキン



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カテゴリ: 着付け技術