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【着付師】衣紋の抜き過ぎと衿元の関係

衣紋の抜き加減は基準が難しいですね。

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衣紋の抜き加減は人それぞれお好みが違います。
ご自分お着物をお召しの方は、お召し物によって、お出かけ先によって衣紋の抜き方を調整されていると思います。粋な感じでお召しになりたい時と正統派の着付けにしたい時では、衣紋だけではなくいろんな個所の着付け方が変わってくると思います。


着物の着付け:衣紋の基準


私たち着付師がお着付けをさせて頂く時には、お客様の雰囲気、お召し物によっておおよそこのくらいかしら?と判断しながらのお着付けになりますが、着付けをする着付師とお客様の感覚では理想とする衣紋の加減が違っていることもあります。

お客様に衣紋の確認をさせて頂くと、「普通で~」と仰る方が多いですね。着物のことはよく分からないからお任せします!とのことでしょう。

「普通」と言いましても、お着付けをする着付師が普段から衣紋を抜く方とそうでない方によっては、その「普通」の感覚にずれがあります。
その「普通」は、一般的の普通ではなかったりすることもあったり。

着付けあがった姿をお客様がご覧になり「あら・・・、衿が抜けすぎてない?もうちょっと詰めてほしいわ」と思われることのないように、その都度の確認は大事ですね。


正統派の着付けですと衣紋は「こぶしひとつ分」抜くのが一般的ではないでしょうか?
このこぶしを縦にして測るのか横にして測るのか?
手の大きさの基準はどのくらいなのか?

などと考えると頭の中がグチャグチャになってしまいますので、「おおよそ」と付け加えると良いですよね。ヘアスタイルによっての違いもありますし、その方の体型や姿勢もありますしね。その時々で基準となるものが変わります。


衿元を落ち着かせた着付けにするには多めに抜く


衣紋は多く抜くほど衿が落ち着きます。寝かせた衿元になります。
抜きが少ないと衿は立ってきます。

着物初心者さんが何となく衿元の落ち着きがよろしくないわ~と感じるのは衣紋の抜きが少なく、衿が立っているからですね。

お着付けの練習の時に、衣紋を多めに抜いたときと今までとの比較をしてみると違いが分かると思います。

もちろん補整も大事ですし、着付け技術も関係してきますけれどね(^_-)-☆


着付師さんの着付けは(着付師にもよりますが)多く抜くことが多いと思います。特に振袖ですね。

ネットでもお振袖の写真が多くアップされていますので目にしますと、昔に比べ抜きすぎているのではないかしら?という印象を持ちます。
花嫁さんのお着付け?と思うくらい衣紋が抜けすぎているお写真はもう珍しくない感じですね。

正統派からしますとちょっと違う感じは受けますが、花魁着付けももう珍しくない時代ですから、何でもアリなのかもしれませんね。

ご本人様やご家族様が衣紋の抜き過ぎを望まれるのであれば、ご希望通りのお着付けになるわけですから最高の仕上がりになります。(ただ、着付師としての説明はあった方が良いとは思いますけれどね)

衣紋を抜くことが全てOKではなく、「抜きすぎはイヤ!」と正統派着付けのイメージを持たれている方もいらっしゃいますので、古典柄の時には特に確認をされた方が間違いないですね。


繰越し寸法と衣紋の関係


今の振袖のお仕立てはどうなのかしら?
繰越しと衣紋の関係はとっても大事で、繰越しが5分(振袖の場合は少し多めだと思います)なのに、より多めに衣紋を抜いた着付けになりますと見た目にもちょっと・・・となってしまいますしね。

現代は衣紋を多く抜くことを想定してお仕立ても繰越しは多めに作られているのであれば多めに抜いても着姿に影響はありませんね。
お着付け前にお振袖の繰越しも確認できると更に良いですね。


このようなことも考えてお着付けの練習をしてみると違った角度から着姿を確認することが出来ます。

袖付けの位置がどう動くのかもわかりますし、肩山の位置も変わってきますものね。衣紋のちょうど良い抜き加減、多めに抜くとしてもどのくらいまでなら問題なし!というのが分かってきますと、お振袖の一番美しいお姿となる衣紋を決めお着付けを進められますものね。


次は、衣紋の抜き加減による帯結びについても書いてみたいと思います♪


今日は地元のお教室♪
先週のお教室とは別のところなのですが、今年最初のお稽古っていつもとは違ってワクワクするの。子供みたいな私です(笑)
久しぶりに会えるんですもの、やっぱり嬉しいです♪



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カテゴリ: 着付け技術