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喪服の着付けで

喪服の着付けのご依頼で、ご自宅でのお着付けに行ってきました。

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ご依頼によっては、斎場でのお着付けでしたり、ご自宅でのお着付けでしたり様々です。
8キロの道のりを安全運転で自転車を飛ばし行ってきました。

「自転車ですか?」と驚かれてしまいましたが「はい、安全運転で参りました。」と私。

もう転んだりは致しませんわ。


着付師が変わると着心地も変わる着物


齢を重ねますと、出会いよりもお別れすることが多くなります。
葬儀が続くこともありますね。

今回は私がお着付けをさせて頂きましたが、前回は別の方。

お客様は前回のことをよく覚えていらしたようで、その時の着心地との比較をされていらっしゃいました。

お通夜のお着付けではお褒め頂けることが多く有難く感謝の心を込めてお着付けを進めさせて頂きました。
翌日の告別式のお着付けに参りました際には、私の方から不都合な点はありませんでしたか?とお聞きする前に、「あなた!すっごく楽だったわ!苦しくないし崩れないし、み~んなに褒められちゃったわよ。」と有難いお言葉を並べてくださいました。

続けて「皆にね、誰に着付けてもらったの?って聞かれちゃったわ。だから着付けのプロよ。プロフェッショナルよって答えたの。」と。

心からの感謝です。


普段、踊りをされていらっしゃるとのことで、着物を着付けられることにはとても慣れていらっしゃるお客様でしたので、着心地に関しても身体がすぐに答えを出すことが出来る方でいらっしゃいます。

また周りの方も着物に関しては身近な存在ということもあり、着姿の良し悪しを口にされたのでしょうね。


お客様を不安にさせない着付け小物の選択


前回と同じレンタル会社の喪服セットということでした。
そちらのレンタル会社の喪服セットには、腰紐4本と伊達締め2本の着付け小物ですので、コーリンベルトは入っておりません。

着付け開始前、ご自身でお持ちのコーリンベルトをご用意されていまして「コーリンベルトを使った方が衿が崩れないから使った方が良いでしょう?」と仰っていました。

衿合わせの時点で、お胸の豊かな方ですので抱き幅に余裕のない感じはありましたが、胸紐だけで充分に衿元は整えられますので私の中ではコーリンベルトは不要と判断しました。

お客様が「今回はコーリンベルトを!」と思われたのは理由があるのですね。

*前回の着付けでコーリンベルトを使用された

*前回の着付けで衿元が崩れた


のどちらかであると察しました。
でもこのことを確認することはしませんでした。

レンタル品と私物を一緒にしない


レンタル品での着付の場合、出来るだけお客様の私物は使用しないようにしています。返却の際に間違えてご自身の着付け小物を箱に入れてしまうことも起こり得るためです。

葬儀では何かと自分のことには時間をかけられません。着物からお洋服へのお着替え時も頭の中はあれこれ考えることも多いですからうっかり返却の箱の中へ・・・。
また、お身内の方のどなたかが片づけを手伝ってくださっているとしたら、喪服をお召しの方に確認をしないまますべて返却の箱に入れてしまうという流れはありますものね。

万が一のことを想定して、レンタルセットの中に入っている着付け小物だけで行います。
しかしどうしても「これを使ってほしい」ということでありましたら、返却時の注意点をお伝えし使用いたします。


今回のコーリンベルトは、「使った方が良いわよね?」と思われたようですが、判断は私にお任せくださる雰囲気でしたので、私がコーリンベルトを使用するときはどのような時なのかをお伝えしまして「じゃぁ、使わなくて良いわ」という結果に至り、コーリンベルトは使用しない着付をさせて頂きました。

とても驚かれていましたが、結果着崩れがなかったことで翌日の有難いお言葉が並んだようです。



コーリンベルトに限らず、使用した着付けの方がお客様が安心されるのであれば不要と思っても使用した方が良いでしょうし、今回のように着付師に一任してくださるのでしたら、着付師が進めやすいようにした方が整った着付になりますね。

使用する着付け小物は出来るだけ少ない方が良いですものね。


黒共帯にも柄合わせがあります


名古屋帯や袋帯、帯結びではお太鼓の柄を綺麗に合わせる着付けでなくてはなりませんね。
体型や帯の柄ゆきによってはどうしても合わせられない場合もありますが、一般的にはほとんど合わせられるようになっています。

黒共帯(喪服用の帯)はほとんどが六通柄。
お太鼓には柄合わせが出来る柄の流れになっていますので六通柄であってもやはり柄は合わせたいものです。

その為、着付けの時にはどこがお太鼓柄になるのか、どのようにたれ先につながるのかを確認しなくてはなりません。出す柄、たれ先につながる柄を見つけられれば問題なく柄はつながります。


今回の黒共帯は、お客様に対して少し短めでしたので、最初の判断が大きく影響します。

*手先が短くお太鼓の反対側まで通らなくてもNG

*たれ先が短くて帯締めにかからなくてもNG

微妙な調整をしまして全てクリアです。
もちろん、お太鼓の柄もピッタリと合わせました。
以前プレゼントテキストでご紹介したあの「最短で結べる方法」です。


貸衣装でも着付け次第で、高価な着物や帯と思って頂けます。
着付けで左右されてしまいますものね、お値段以上の着物一式に見られるお着付けをさせて頂きたいと着付師は思いますね。

お客様も着付けをお願いするのだから、整った着上がりに・・・と思われていますね。当然です。

そして着心地も大事ですね。


帯の長さが短めと感じたら、ギュウギュウに締め、長さをお太鼓の方へ確保したくなりますが、それでは苦しくて大変です。

喪服の着付けの場合、貸衣装でない黒共帯の方が短めの帯となることが高確率だと思いますので、最短の長さで結べるよう日々の努力は欠かせませんね。

振袖の帯結びはお羽根の枚数などで調整が容易ですので、短めの帯でのお太鼓結びの方がより難しいのかもしれませんね。


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カテゴリ: 喪服の着付け